2026年春夏の新作を発表するパリ・メンズファッションウィーク(FW)が6月下旬、フランス・パリで開かれた。デザイナー交代などを経て、新たなラグジュアリーを定義しようと試みるコレクションが光った。
「コロナ禍以降、メンズ服がつまらない」。以前、関係者からこんな言葉を聞いた。スーツが減って自由度は高くなった一方、シンプルな服が好まれる傾向は続いている。今季は、そんなムードを打ち消すような、シルエットや色で遊び、「着る喜び」を感じさせる服に存在感があった。
筆頭格が、ドリス・ヴァン・ノッテンだ。創業者の退任から1年。新デザイナーのジュリアン・クロスナーが見事な「継承」を見せた。
「パーティーの後、夜明けの…